MENUMA | |
人 物 往 来 |
ふるさと妻沼の風土が育んだ忘れ得ぬ人々。 そして、この地を愛した人々。 いま、その軌道を見つめてみたい。 ・・・メヌマポマードの創始者・・・井田友平 |
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オールドファンには懐かしいポマードは、男性のオシャレ商品として愛用されましたが、
とくに「メヌマポマード」は、ブランド品として当時の若者の間では高い人気を呼びました。
この「メヌマポマード」の創始者井田友平氏は妻沼町の名誉町民第一号です。 明治22年(1889)妻沼町弥藤吾に生まれた氏は22歳のとき上京し、明治43年 3月化粧品雑貨卸商「井田京栄堂」を創業しました。その後、国民の生活水準の向上に伴い 化粧品の需要が増加するとみ込んだ氏は、大正7年5月メヌマポマードの創製に成功し、 工場を建設して化粧品の製造を始めました。 |
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井田友平 |
井田記念館と庭園 |
彼が発案した「メヌマポマード」は、これまでの鉱物性調髪油を使用した外国の
ポマードと異なり、純植物性の調髪油でベト付かず、サラッとした感触が人気を呼んで
「メヌマ」の名を高め、販路は遠く東南アジアにおよび全国内のシェアが75%を
占めるようになったのです。 昭和20年戦災で工場、店舗を焼失しましたが、翌21年には工場を再建し、 昭和23年には「株式会社メヌマ」と社名を改めました。 また、氏は実業家としてではなく、東京都議会議員、衆議院議員として政治活動に尽す るかたわら、1億円の私財を投じ(財)井田育英会を設立して多くの子弟の育英を 続けるほかに、居宅や書庫を寄贈する等、町の振興に大きく貢献されました。 町では、いま商工会館隣の「井田記念庭園」に記念館と胸像を移し、氏の徳行を 称えています。 |